屈曲ペニス(先天性陰茎湾曲症)の治療について、私の想い 理事長・水谷和則
先天性陰茎湾曲症(屈曲ペニス)の治療に携わるようになってから、すでに27年以上が経ちました。 この疾患は命に関わる病気ではありません。しかし、患者さんの人生、恋愛、自己肯定感に深く影響し、 時に「死にたいほど悩んだ」と打ち明けられるほど深刻な問題です。 本記事では、私がこの治療と出会った経緯、患者さんとの忘れられないエピソード、 そして治療に対する信念についてお話しします。
1. この治療との出会い
日本ではほとんど知られていなかった疾患
私が「先天性陰茎湾曲症」という疾患を初めて知ったのは、約27?28年前、中央クリニックに勤務していた頃でした。 包茎手術の診察に来られた患者さんから、 「勃起するとペニスが曲がって性行為ができない。治せないか」と相談されたことがきっかけです。
当時、日本ではこの疾患の治療報告はほとんどなく、私自身も初めて聞く症状でした。 国内外の医学論文を調べると、海外では Congenital penile curvature(先天性陰茎湾曲症)として 記載があり、治療法も存在していました。
患者さんには、私自身が初めて行う手術であること、海外の論文をもとに解剖と術式を把握していることを丁寧に説明し、 それでも治療を希望されたため、私にとって初めての屈曲陰茎修正手術を行いました。
2. 最初に感じた「驚き」と「使命感」
患者さんの言葉が医師としての道を決めた
初めての手術から1ヶ月後、経過診察で患者さんが開口一番、 「朝勃ちの時に、自分のペニスが真っ直ぐになっていて感動しました!」とおっしゃいました。
さらに、 「先生のおかげで長年の悩みから解放されました。一時期は死にたいほど悩んでいました」 と涙ながらに感謝されました。
この言葉を聞いた瞬間、私は強い衝撃を受けました。 こんなにも深刻に悩み続けている方がいるのか。そして、その苦しみを医療で救えるのか。 この治療に真剣に向き合うべきだと強く感じました。
3. 診察室で出会った患者さんたちのこと
人生を変える治療であることを実感したエピソード
忘れられない患者さんがいます。地方から都内の大学に進学した学生で、 痩せ型で背が高く、スタイルの良い青年でした。 しかし、屈曲ペニスがコンプレックスで、まだ性交経験がないとのことでした。
当時すでに百例以上の手術経験があり、現在の術式に近い方法を確立していたため、 私は自信を持って手術をお勧めし、無事成功しました。
それから7~8年後、仕立ての良いスーツを着た好青年が突然来院し、 「先生にご挨拶がしたくて参りました」と言われました。 彼はあの時の患者さんで、手術を受けたことで自信が持てるようになり、 彼女と学生結婚し、外資系金融機関に就職したとのことでした。
人生の大きな一歩を踏み出すきっかけになれたことに、医師として深い喜びを感じました。
4. 「手術を勧める」ことへの葛藤と確信
必要な人にだけ、必要な治療を
私は初診の患者さんに対して、いきなり手術を勧めることは決してありません。 手術は身体に一生残る変化をもたらす医療行為であり、 本当に必要かどうか慎重に判断することが重要です。
屈曲が軽度で性行為に支障がない場合は、 「現時点では手術の必要はありません」とはっきりお伝えします。
一方で、挿入が困難なほど強い屈曲がある方、 あるいはコンプレックスが原因で心因性EDを引き起こしている方には、 手術が人生を変える大きな助けになると確信しています。
5. 私がこだわる「治療の質」とは何か
精密性・安全性・長期安定性を追求した独自の術式
私が追い求めてきたのは、単に曲がりを矯正するだけの手術ではありません。 ミリ単位の調整が可能で、後戻りのリスクを最小限に抑え、 長期的に安定した形態を維持できる術式です。
現在当院で行っている独自の屈曲ペニス修正術は、 特殊な切開縫合法と術中の人工勃起テストを組み合わせることで、 精密なデザインとリアルタイムの微調整を可能にしています。
正面から見た形、左右のバランス、勃起時の自然なラインまで確認しながら、 必要に応じて縫合を何度も調整し、一人ひとりに最適な形を作り上げます。
また、海綿体を傷つけないよう細心の注意を払い、 勃起機能への影響を最小限に抑えることにもこだわっています。
術前の診察とカウンセリングこそ最重要
どれほど優れた手術であっても、患者さんが十分に理解し、 納得したうえで選択しなければ意味がありません。
私はメリットだけでなく、術後の痛みや腫れ、一時的な違和感など、 患者さんが気になる点をすべて包み隠さずお伝えします。
患者さんが「この治療を受けたい」と心から納得された時に初めて、 手術室へご案内します。
6. 悩んでいるあなたへ、伝えたいこと
あなたの悩みは決して特別ではありません
このコラムを読んでいるあなたは、これまで誰にも相談できず、 一人で悩み続けてこられたのかもしれません。
しかし、あなたの悩みは決して特別ではありません。 私はこれまで数多くの患者さんと同じ悩みに向き合い、 治療を行ってきました。
当院の術式によって、その悩みを解決できる可能性は十分にあります。 無理に治療を勧めることはありませんので、 まずは一度相談に来ていただければと思います。
「その悩みを終わらせるために、まずは一歩踏み出してください。」 診察室でお会いできる日を心よりお待ちしています。
医師プロフィール・経歴
銀座みゆき通り美容外科 理事長・医学博士 水谷和則
経歴
- 1991年 福島県立医科大学医学部卒業
- 1991年 東北大学医学部附属病院勤務
- 1993年 福島県立医科大学医学部附属病院勤務
- 1996年 美容外科専門クリニック勤務
- 1999年 大宮中央クリニック院長就任
- 2002年 品川中央クリニック院長就任
- 2006年 銀座みゆき通り美容外科 開業・理事長就任
所属学会・団体
- 日本美容外科学会(美容外科専門医、第94回学会会長)
- 日本美容外科医師会(常任理事、会長賞受賞)
- 日本形成外科学会
- 日本産婦人科学会
- 日本性機能学会
- 国際美容外科学会
この記事のまとめ
先天性陰茎湾曲症の治療は、患者さんの人生に大きな影響を与える重要な医療です。 水谷医師は27年以上にわたりこの疾患と向き合い、独自の術式と丁寧な診察を通じて多くの患者さんの悩みを解決してきました。 手術は必要な人にだけ、十分な理解と納得のもとで行うべきであり、悩んでいる方はまず相談することが解決への第一歩となります。







