女性化乳房の修正手術は偽性女性化乳房の場合脂肪吸引で胸部の脂肪を取り除き、真性女性化乳房の場合は肥大化した乳腺を縮小する手術を行ないます。
女性化乳房には、太って皮下脂肪が増えただけの偽性女性化乳房と、本物の女性の胸と同様に乳腺と脂肪が増えた真性女性化乳房の2種類があります。
偽性女性化乳房と真性女性化乳房では、手術方法も異なります。
なお、当院の女性化乳房の手術は、手術方法によらず全て眠った状態で痛みを感じることがない完全無痛麻酔で行います。
太って皮下脂肪が増えただけの偽性女性化乳房の場合、細長い吸引管(吸引カニューレ)を用いて、余分な脂肪を吸引除去する脂肪吸引法で治します。
脂肪吸引する範囲に目印をつけ、手術台に仰向けに横になります。
手術準備が完了したら、静脈麻酔で眠りにつきます。
ワキの下とワキ腹の皮膚に小さな穴を開け、ここから2~3mmの太さの吸引管(カニューレ)を挿入して脂肪を吸引します。
脂肪を吸引するにつれて、徐々に胸の膨らみが平坦になっていきます。胸が平らになるまで脂肪を吸引したら手術終了です。
傷(吸引のために開けた皮膚の穴)は小さいので縫合はしません。
吸引が終了したら、腫れ予防のガーゼを載せて包帯を巻きます。
麻酔を覚ます薬を注射するとすぐに目が覚めるので、ベッドで休憩してから当日帰宅できます。
包帯を巻いている間は、胸の下からシャワーで洗えます。
手術の2~3日後に包帯を外したら全身シャワーで洗えます。
シャワー後に胸専用サポーターをつけ、胸を圧迫固定します。
1週間後からは入浴もできるようになります。
サポーターは1ヶ月間継続します。
抜糸などの処置がないため通院は任意ですが、ご希望によりいつでも無料で診察します。
平坦な胸に仕上がったら完成です。
乳腺と脂肪が肥大した真性女性化乳房の場合、脂肪吸引法で余分な脂肪を吸引除去し、同時に乳腺をくり抜くように切除する乳腺切除法を行って治します。
痩せ型で胸の脂肪が少ないケースでは脂肪吸引法は行わず、乳腺切除法だけで治します。
脂肪吸引・乳腺切除する範囲に目印をつけ、手術台に仰向けに横になります。
手術準備が完了したら、静脈麻酔で眠りにつきます。
ワキの下とワキ腹の皮膚に小さな穴を開け、ここから2~3mmの太さの吸引管(カニューレ)を挿入して脂肪を吸引します。
脂肪を吸引するにつれて、徐々に胸の膨らみが減少します。
乳腺は吸引できないので、最終的に乳腺だけ残ります。
乳輪に沿って下半周をメスで皮膚切開します。
皮膚切開部分からハサミを挿入して、乳腺周囲をカットします。
乳腺をくり抜くように切除して取り出します。
くり抜いた後の空洞内に血液や体液が溜まらないようにするため、ドレーン(排液管)を挿入して縫合します。
手術が終了したら、ドレーンからの排液(血液や体液)吸収のためにガーゼを載せて包帯を巻きます。
麻酔を覚ます薬を注射するとすぐに目が覚めるので、ベッドで休憩してから当日帰宅できます。
包帯を巻いている間は、胸の下からシャワーで洗えます。
手術の1~3日後(状態により変動します)に通院し、包帯を外してドレーンを抜き、その後は胸専用サポーターで圧迫固定します。
サポーターに交換後は全身シャワーができるようになります。
サポーターは1ヶ月間継続します。
1週間後に通院し、縫合部分を抜糸します。抜糸後は入浴できるようになります。
抜糸以降の通院は任意ですが、ご希望によりいつでも無料で診察します。
平坦な胸に仕上がったら完成です。
通常の男性の乳腺から『乳がん』が発症することは極めて稀ですが、乳腺が肥大した女性化乳房では、女性と同等のレベルで『乳がん』が発症するリスクがあります。
このため当院では、切除した乳腺を専門施設に送り精密検査を行っています。
検査により、乳腺の中に悪性の細胞が含まれていないことを確認して、無事治療が終了します。
検査結果は、後日ご報告します。(通院の際、またはご本人の希望により電話での報告も可能です。)
万が一悪性の疑いがある場合には、適切な医療機関に紹介するなど、迅速に対処いたします。